
鳥さんおはよう! 蜘蛛ちゃんおはよう!
朝日のあたる窓辺で朝日を浴びる俺


お外からいい匂いがしてくるね
お花の香り?
キンモクセイの匂いだよ。
今年はいつもよりちょっと早いね。

銀蔵、おはよ
お顔なめてあげるね♪

おう、おはよ
くすぐったいよぅ


じゃあ俺はカヲルの首を・・・

銀たん、ぼうちゃんを噛んじゃダメだよ~。

噛まねえよ、こんな小さくてフニャフニャしたもの

……なんか失礼~


でも、見てると噛みたくなるな
あなたもそう思うでしょ?

あなたって誰のコト?

見にきてくれたヒト

ほらほら、噛みてぇ~・・・
ハグキがムズムズしてくる~っ!

うん、それは何となくわかる。
歯が生えるときみたいにムズムズするわけじゃないけど。
あのふわふわで柔らかくていい匂いのするお腹には、いつも顔をうずめていたいと思う。

やっぱお前もそう思うだろ?
「思う」んじゃなくて衝動かな~。
でも、銀たんのお腹にもうずまりたいよ。
ふわふわの白い毛が顔をわぁ~って覆って息ができなくなるんだけど、
多分そんなことにも気づかずに、ひたすら顔をうずめて、
苦しいとか何も感じないまま連れていかれそう・・・です。
玄関を開けると、すぐ目の前にあるキンモクセイの香りに包まれます。
ベランダに出ても、近くの木から香ってきます。
一年のうちでほんの短い間だけ、道をゆきながら夢見心地になれる。
そんな甘い香りは、切ない思い出ばかりを目の前に広げてくるので、
ちょっと厄介でもあります。
切ない思い出は、もう増えないほうがいいな。
と言いつつ、ぼうちゃんを抱き寄せて(ヒトを蹴って脱出するけど)
銀たんを担ぎ上げ(着ているものに大きな爪痕を残して逃れるけど)
優しく美しいその存在に惑溺するのです。
お天気がいい日は、日なたでぽかぽかしていますよ。
そうですね、見ていると羨ましいです。
一緒にごろごろすると幸せです♪