晦日の昨日、叔父が訪ねてきてくれました。
十歳下の、母の弟です。
薔薇が好きだった母のために、駅前で小さな花束を買ってきてくれました。
そういえば、棺の中も菊ではなく薔薇の花で埋め尽くしたのでした。
写真の横に花瓶をおき、ちょっとした食事をして夕方帰った叔父。
銀ヲルも隠れることなく、ずっとそばにいてくれました。
そして叔父が帰ったあと・・・
テーブルの上に移した花瓶の向こうから忍び寄る、茶色い生き物。

なあに? また失礼ね

これこれぼうちゃん、それは噛んじゃダメだからね、香りを楽しむだけにしてね。

え~、なに言ってるの?
葉っぱは噛むよぅ

目が寄ってる! すでに何も聞いちゃいねえ。

ぺろぺろ、はむっ!

あっ、ダメだってば!

なんだかすごく舌触りがいい!
花びらっていい~っ! もっと噛みたいよ

だからダメだってば!じゃあ別の場所に移動させるね。

ちょっと待て、俺はまだ噛んでねえぞ

あっ、ノワール!
あなた今年のクリスマスもスルーでしたね?
うずら王子は一体・・・

王子は・・・
とりあえずサンタのお帽子をかぶって寛いでたから安心だ

そんないい加減な!

ふぅ~っ・・・今回はかなりの修羅場だったぜ
つかえねえシャバ僧ばっか集まっちまって・・・俺は少し休むぞ

ぎ~~ん! というアレで、お花はどかしておくね。

おぅ、俺が噛みたくなったら持ってこい

・・・。

銀蔵には与えなくていいから、カヲルにだけお花をちょうだいね

ぼうちゃん・・・かわいいお手手をつないでくれても、
その約束はできないなぁ。

このあと、Sちゃんのヤツとアイちゃんは、
こそ~りと花瓶をベランダに出しました
室内から鑑賞するお花たちって、寒そうだけど綺麗だよ!
お家の中で見るよりも、色がくっきりして元気そう
でも、花瓶のお水が凍ってしまわないかな?
そんなに寒くはならない?
カヲル、ちょっと心配なの・・・
薔薇の香りを吸い込むと、今はもういない母の面影が浮かんできます。
体育館のマットのような埃臭い匂いは、9月に逝った仕事上の先生。
野原を歩いているときの、たくさんの草花が混じったようなにおいは、
わたしを理解してくれたあの人を。
鬼籍に入った人たちは、どうしてこんなに懐かしいのでしょう。
もう二度と会えない人たちへの想いは、
きっとわたしが生きているうちは、
繰り返し胸にあふれて、そのたびに苦しくなって、
そうして少しずつ穏やかなものへと形を変えてゆくのかもしれません。
よくわからないけれど、そんなことを考えつつ、今日で今年が往きます。
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すっかりお返事が遅くなってしまってすみません…!
はい、お互い良い年にしたいですね!
今年もよろしくお願いします。
今日は、仕事始めでしょうか。
寒いので体調に気をつけてくださいね。
[ 2014/01/06 16:57 ] UP 01/09修正