ここ数日、深夜になるとカナブンがベランダにやってきます。
仕事部屋(爪とぎ部屋とも言う)のカーペットの上で、
揚げる前のツイストドーナツのように柔らかくねじれた格好で
ぼうちゃんがくつろいでいます。
すると、こつん、とガラスに甲虫の当たる音。
サッシの外の網戸にとまり、飛んではとまり・・・を繰り返します。
ぼうちゃんは、捕まえたくて網戸を叩いたりよじ登ろうとしたり。
きっと、毎晩ぼうちゃんに会いにきてくれるのは、同じ子なのです。

Sちゃん、アイちゃん、カナブンさん来ないの?

昼間はどこか別の場所で遊んでるんしゃない?
大きな木にとまって、樹液を吸ってるのかも。

うちのローリエやオリーブの木じゃダメなの?

・・・ちょっと違うんじゃないかなぁ?
カブトムシと同じような木が好きなんだと思うよ。

じゃあベランダにクヌギ置いて
カヲル、会いたいの

……いや・・・ベランダにはムリ・・・

死んじゃってないよね?
また今日の夜も来るよね?
そうだね、また夜になったら来てくれるよ
ぼうちゃんの心配は、ちょっと当たっていました・・・
猛暑の日中、ベランダを捜索すると、
室外機の裏に倒れているカナちゃんを発見!!
即座に救出するも、弱々しく手足を動かすだけのカナちゃん。
とりあえず水分を!
水遣りしたばかりのミントの葉の上にそっと降ろしてあげました。
すると・・・!
2.3分後、もぞもぞと動き始め、
みるみるうちに生き生きと活動するカナちゃん。


カナちゃん、嬉しそうだね
かわいいねぇ~

カナちゃん元気になった?
夜はまた遊べる?

うん、ここで休んだら元気になるよ。
ぼうちゃんもお昼寝して待ってれば?
仰向けになっても、元気なら自力で起き上がれるけれど、
いつまでも足を弱々しく動かしているカナブンは、
もう寿命なのだそうです。
たまに道で仰向けになってるカナブンを見つけ、
起こしてあげてもじっと動かないのは、
そこで死んでしまうということなのですね。
それならアスファルトの上ではなく、
せめて瑞々しい植物の上で果ててほしい。
そう思い、自分の濃い影を見ながら歩くと
たくさんの命が日差しと熱に焼かれて横たわっています。
ギラギラと熱く輝く夏。
開放的なイメージのこの季節に、
ひっそりと消えてゆく命のなんと多いことか。
容れ物を失った魂は、それでも陽炎の向こうにゆらゆら揺れて、
さよなら。
またいつか。
繰り返す、永遠の出会い。
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カヲルはまだです。
毎年いっぱい生まれていっぱい死んで、
セミくんたちはそれでもきっと、幸せなんだよね。
カナちゃんがカヲルと会って幸せだったって、
書いてくれてありがとうございます。
今も、窓の外を眺めて待ってるの。
早く来ないかなぁ・・・
昼間、かぞくがミントの鉢を観察したけど、
カナちゃんいなかったから、飛んでいったんだよね。
この前、雨がいっぱい降ったときに
カエルの合唱、聞こえたよ!
でもね、野良猫さんの声は全然しなくなっちゃった。
ベランダには、お花の蜜を吸いにミツバチさんも来るよ。
田舎には、いろんな生き物がいるんだよね。
いいなぁ・・・
カヲルもクルルさんちの子になっちゃおうかな(^・^)